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愛は、誰を救えるのだろうか?孤独という、あの深淵から……

自分自身を変えることは可能なのか

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「道は開ける」や「7つの習慣」といった自己啓発本は、性格と内省を訓練によって変えることができると主張している。


道は開ける 新装版

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7つの習慣-成功には原則があった!

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  • 作者: スティーブン・R.コヴィー,Stephen R. Covey,ジェームススキナー,川西茂
  • 出版社/メーカー: キングベアー出版
  • 発売日: 1996/12/25
  • メディア: 単行本
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果たして、そんなことが可能なのだろうか。

田中孝顕という男を知っているだろうか。田中は能力を開発し願望を実現するプログラムを販売する会社の社長でナポレオン・ヒルの「思考は現実化する」の翻訳者としても知られている。

小学校時代の成績は極端に悪く、知的障害の児童を集めた特別学級に編入することさえ検討された田中は、中学では陰湿ないじめにあい、人見知りが激しく学校生活にはまったくなじめなかったという。
どうにかして自分を変えたいと催眠術にすがったものの、高校の3年間で東京の電話帳に出ていたすべての催眠術師を回ってもまるで効果がなく、大学では心理学や大脳生理学の本を読みふけり、不安感を消すためにロボトミー手術で前頭葉を切りとることまで真剣に考えた。
社会人となった田中は、脳波バイオフィードバックという能力開発機器の販売に乗り出すが、あえなく失敗し、2億5千万円の負債を抱えて会社を倒産させてしまう。
しかし、その後、セールスの仕事で借金を返済し、ナポレオン・ヒル財団から自己啓発プログラムの販売権を獲得して成功を収めた。

田中の会社が販売する能力開発システムは初心者用で120万円、もっとも高額なものは280万円もし、本や広告を見て資料請求ハガキを送ってきた見込み客に激烈な電話営業で販売することで知られている。

田中は自分を変えるために自己啓発にのめり込み、人格改造を求める人たちにそのノウハウを販売するようになった。だが、当の本人はあいかわらず人付き合いが大の苦手で、実質的にビジネスを取り仕切る妻とは一年の大半を離れて暮らしており、友人との交流もいっさいない。

ここに不完全な自分を変えていこうとして能力開発に人生を賭けた一人の男がいる。だが、自己啓発ビジネスでどれほど成功したとしても、自分自身を変えることはできなかったのだ。