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クソログ

愛は、誰を救えるのだろうか?孤独という、あの深淵から……

ワーキングメモリと文章能力

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ワーキングメモリは人間が高い知能を持ち、文明を発達させていく上で重要な役割を果たしてきた。

「ワーキングメモリ」とは前頭葉の46野という箇所による意識して情報を処理する能力で、特定の情報に集中し、操作するときに使用される。また短期間の情報保持だけでなく、長期記憶との照合等により、情報を役立つ形式に変換したり、優先順位をつけたり、不要な情報を遮断したり、動機付けしたり等、ワーキングメモリは様々な用途に使用される。

文章を書く上でワーキングメモリは必須の認知技能である。書く能力が高い人はワーキングメモリの能力も高い。
次の文章はある修道院で書かれた自伝をワーキングメモリの強さによって分類したものだ。

低い――「私はほかのどんな職業よりも、音楽を教えるのが好きです」

高い――「<鳩の小道>を歩きながら、私は思いを馳せている。あとたった三週間で、私は生涯の伴侶の足跡を追い、貧困と貞節と従順の誓いを立て、主に生涯をささげるのだ、と」

ワーキングメモリが弱いと、複雑な文法を使って文章を構築する能力の発達に限界ができる。

2004年11月発行のNature誌に発表された論文によると、習慣的ランニングをすることで、最大酸素摂取量が高まるとともに、前頭極課題の成績が向上することがわかり、ワーキングメモリーの能力が増し、前頭前野の働きが良くなることが報告された。2006年には、使われた前頭前野の容量が増すことも報告された。

また、2007年、コロンビア大学による研究によると有酸素運動を週4回、6カ月続けることで海馬の歯状回の神経細胞が増えて容積が大きくなることがわかった。歯状回は言語能力テストの成績や陳述記憶(言葉で説明できる記憶)成績と関連しており、有酸素運動により、言語に関わる記憶力や知識を司る部位が強化されていることが明らかとなった。

村上春樹は毎日10km以上のランニングを欠かさないらしいが、創作する上でワーキングメモリの機能を維持・向上させる理に適った習慣だともいえる。

もしかしたら文章力を鍛えるという点において、体も動かさず一日中パソコンの前に張り付いて記事を書き続けるなんてのは最悪の行為なのかもしれない。