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クソログ

愛は、誰を救えるのだろうか?孤独という、あの深淵から……

なぜ貧富の差が生まれたのか

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あるところに、自給自足をしていて、足りないものは物々交換で補っている100人ほどの小さな農村があるとします。

そこへ、どこからともなく見知らぬ男が現れて、皆にお金を配りはじめました。

男「これを使えば交換がスムーズに行えるようになるよ」

そして、各人がそれぞれ得意なことでお店を開くことを勧めました。

それまでは村人は、自分の生活に必要な物を各人がバラバラに作ったり、調達していたのですが、男が置いていったお金を使って交換することにより、それぞれが自分の得意なことや好きなことを活かして生活できるようになりました。
また、作業を分担することにより、村人同士のつながりも密接になり、村に活気が出てきました。

1年後、再び男が現れ、村人を集めてこう言いました。

男「どうですか?お金って便利でしょ?申し遅れました。実は私、銀行家です。この前、皆さんに100万円ずつお貸ししました。来年、また来るので、それまでに110万円にして返してください。もし返していただけない場合は、お店の権利をいただくことになります。それでは、また。」

お金のある生活にすっかり慣れてしまった村人たちは、昔のような自給自足の生活に戻る気にはなれません。村人たちは利子をつけて返済することを了承しました。


再び、日常生活に戻り、いつもどおり商売に励む日々が続きました。しかし、なんとなく手元のお金が気になります。既に110万円持っている人は、お金を減らさないようにできるだけ使わないことにし、110万円持ってない人は、足りない分をなんとか稼ごうと、アイディアを捻る人が出てきました。返済日が近づくにつれ、110万円持っていない人は焦りはじめます。
「どうしよう・・・このままだとお店、没収されちゃう・・・」

こうして仕事の目的が、これまでのように人々が必要とするものを提供することではなく、お金そのものを稼ぐことに変わってしまいました。

100万円を100人に貸したので、村にあるお金は1億円です。しかし、銀行家へ返済するお金の総額は1億1000万円。当然返済できない人が出てきます。このようにして、100人の村の中で「勝ち組」と「負け組」が誕生します。

銀行家は「負け組」たちに向かってこういいます。

「またお金を貸してあげてもいですけど、皆さんはどうも商売が下手くそなようです。リスクが高いので、今度は20%にして120万円を返してもらいます。ただし、こんどこそ返していただけない場合は、お店の権利をもらいます」

このようにして銀行家は、ただお金を印刷して配っただけで、村人たちの労働の成果である完本+利子、あるいは破産したひとからはお店の権利をもらいました。



実際のお金の仕組みはもっと複雑ですが、基本的な構造は同じです。
つまり、利子とはバーチャルな数字であって、実際には存在しない、実体のないお金なのです。
利子分のお金は椅子取りゲームのように、誰かから奪わなければ支払えません。だから、椅子を巡って激しい競争が行われます。そして、全体で見れば貸出し金額より返済金額の方が常に大きいので、借金を返済しようと思えば、さらに新たな借金をしないとできない仕組みになっています。

どんな事業を行うにせよ、まずは資本の調達が必要です。金融機関から借り入れたり、株や社債を発行したりする等の方法がありますが、これらのお金には必ず利子がつきます。
つまり、その利子分の売り上げを増やさなければならなくなるため、強制的に経済成長しなければならなくなります。

ご存知のとおり、地球は有限です。我々の経済活動というのは、地球という閉鎖空間の中でおこなわれ、その地球全体が持つ生産能力および浄化能力の範囲内でしか持続的行うことはできません。
この資源循環を超えて経済成長し続けていけば、やがて環境的破滅に行き着きます。

つまり、今の貨幣システムでは、経済的な破綻か環境的な破滅か、どちらかの選択肢しかありません。
経営者なら誰もが経済的な破綻は避けたいと思うはずですから、将来的な問題である環境を犠牲にする事業があるのも無理はありません。

また、経済成長が進むと、1日の時間は不変で24時間しかないのに、売り上げは伸ばし続けなければなりません。価格を上げれば競争に負けてしまうので、簡単に値上げすることもできません。となると、行われるのは、合理化、効率化、リストラです。一定の時間の中で作業を圧縮して行うことになります。そのため、過労死するほど忙しい人がいたりする一方で、仕事のない人で溢れかえるという現象が起きます。
この先ますます「最低水準へと向かう競争」と呼ばれる状態が加速していくでしょう。つまり、いかに長時間で、安い賃金で、過酷な労働をさせるか、底辺に向けての競争が行われる社会です。

かつては、経済が成長すれば皆が豊かになるとされていました。しかし、実際には経済格差が拡大するのみで、一部の富者と大多数の貧者に分かれてしまいました。貧者が増えれば消費が抑制され、成長も止まります。

社会の中に経済的弱者が出れば、通常は社会保障で救済します。しかし、経済的弱者が増えるほど、働く納税者の負担が増えることになります。