読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

クソログ

愛は、誰を救えるのだろうか?孤独という、あの深淵から……

人は皆、洗脳されている

スポンサーリンク

いきなりですが、今現在、あなたは洗脳されていませんか。
何からも干渉されずに、真実を真実として理解できていると確信できていますか。

実は全ての人は、ある意味で既に洗脳されています。
なぜなら、人は何らかの体験を認識するとき、それを歪曲したり、一般化したりして理解せざるを得ないからです。つまり、体験した本人でさえも、理解している内容は自分自身の解釈に過ぎません。

例えば、次のようなことを真実であると考えている人がいると思います。

「投資は危ない」

「お金を稼ぐことは大変だ」


これらは根拠を示していませんし、たとえ示したとしても絶対の真実とは言い切れません。なぜなら、ほとんど労力をかけずに楽々とお金を稼ぐ人も、危険を伴わずに投資をしている人も実在するからです。
したがって、これらは真実ではなく個人の解釈で、その人の「先入観」や「思い込み」に過ぎないわけです。
もし、あなたがこれらを「そうだ、その通りだ」と思ったのだとしたら、あなたは何らかの体験を経て、いつしかこうした概念を真実として自分の中に植えつけてしまったといえます。さらに厄介なのは、このような「先入観」や「思い込み」が一度でも芽生えてしまうと、人は改めて疑わなくなってしまいます。
これら「先入観」や「思い込み」こそが洗脳の入口です。自分では気づきにくいのですが、これらがあなたの思考や行動のいたるところで大きく「制限」をかける主たるものなのです。

世の中で常識といわれている概念や、広告、テレビ、マスメディアなど、意図のある様々なメッセージも、多くの人を洗脳された状態へと導きます。つまり、自分自身の体験からつくられる「先入観」や「思い込み」、そして外部から送られるメッセージなどによって、真実とはかけ離れた世界観を築き上げているということです。

先入観や思い込みがつくられる理由は、人間が外部からの情報を理解しようとするときの仕組みにあります。人は何らかの体験をしたとき、言葉によってその体験を「符号化」します。しかし、体験のすべてを符号化するのは困難なので、膨大な情報量のうち、かなりの情報を削ぎ落として記憶してしまいます。
人の記憶は情報を省略したり、歪んで理解したり、一般化したりします。つまり、人が「そうだ」「その通りだ」「当たり前だ」などと思っている情報は、実は省略、歪曲、一般化された情報であり、事実そのものを認識できているわけではないのです。

例えば、日本がバブル経済に湧いていたころ、不動産価値が下落するということや、会社が不渡りを出すということを公言する人はほとんど皆無でした。
経済の仕組みを考えれば、その可能性は存在していたにも関わらず、マイナスに転じる危険性は思考から抜け落ち(省略)、経済成長は止まらないと思い込み(歪曲)、不動産は絶対安全と根拠なく投資し続けたのでした(一般化)。
そのため、当時のほとんどの人はバブルが崩壊するなどは夢にも思っていませんでした。

これが、人が洗脳されてしまう仕組み、つまり先入観や思い込みなどがつくられる仕組みです。
ところがもしこの仕組みを理解し、洗脳状態から解けていた人がいたらどうでしょうか。この衝撃的なバブル崩壊という事件を回避し、さらにはメリットを得て大きく成功していたかもしれません。

では、どうすれば先入観や思い込みを解くことができるのでしょうか。それはまず、自分の記憶の不完全さを自覚することが必要です。
人間が言葉を使って体験を記憶したり表現したりしている以上、我々が認識している情報は必ず、省略・歪曲・一般化といったプロセスを経ることになります。つまり人間の理解は、元々不完全なのです。
しかし不完全だという自覚がなければ、そのことに注意を向けたり対処しようとすることができません。ですからまずは、このことを強烈に意識することが重要です。
人間の理解は不完全です。この理解があってはじめて、我々は先入観や思い込みから自由になり、自分の思い通りの人生を歩むことができるのです。

亜玖夢博士のマインドサイエンス入門 (文春文庫)

亜玖夢博士のマインドサイエンス入門 (文春文庫)