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クソログ

愛は、誰を救えるのだろうか?孤独という、あの深淵から……

損をするのが嫌な人ほど損をする

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「損をすることが嫌いな人ほど損をする」

この皮肉な法則は、株式投資の世界にもっともはっきりあらわれます。
例えば、次の二つのケースで、あなたはどちらを選択するでしょうか。

ケース1
あなたはそれなりに豊富な資産を持つ投資家です。持ち株の中のX株が値下がりをはじめています。
あなたはAとBのどちらを選択しますか。


A.すぐにX株を売却して損失を確定させる。
B.X株を持ち続けて株価の回復を待つ。


ケース2
あなたはそれなりに豊富な資産を持つ投資家です。持ち株の中のX株が値上がりをはじめています。
あなたはAとBのどちらを選択しますか。


A.すぐにX株を売却して利益を確保する。
B.さらなる利益の増大を期待してX株を持ち続ける。

大半の投資家は、ケース1についてはBと答え、ケース2についてはAと答えるといいます。

なぜそうなるのでしょうか。

値下がりした株を売れば、損失は確実になってしまいます。
大半の投資家はその現実を受け入れたくないがために、値下がりする株を持ち続けるわけです。
この際、損失を最小限に食い止めるという頭は働きません。
皮肉なことに損失を確実なものにしたくないという思いが強いあまり、結果的に大きな損失を出すことになるのです。
値上がりした株を即座に売って利益を確保しようとするのは「損失だけはしたくない」という強迫観念の裏返しです。

このような選択をしてしまう理由は、多くの人にとって得したときの快感よりも、損したときの不快感のほうが大きいからです。
よって、人は儲けられるときは安全確実な道を選択し、損をしそうなときは絶対に損をしたくないという感情に押されてリスクの高い選択をするのです。

このように、人間の心理的傾向を考慮した意思決定理論をプロスペクト理論といいます。
行動経済学でノーベル賞を受賞したプロスペクト理論の提唱者、ダニエル・カーネマン教授は、こう言っています。
「人は損失に敏感になると、大きな利益を得られるチャンスを捨ててでも小さな利益を確保するほうを選ぶ」
ごく簡単な言葉で言い換えれば「ケチは損のはじまり」ということです。

大半の投資家が、この皮肉なパラドックスによって失敗を繰り返しています。
しかし、ここまで失敗の理由がはっきりしているならば、それを強く意識することで自分のやり方を変えることもできるはずです。
失敗のパターンに心理が働きはじめることを自覚するだけで、人の行動は大きく変わる可能性があるのです。